夏休みまでのブログをあげましたが、子ども達は、夏休み後にグッと成長する感じがするんです。
そして、秋から冬頃には集大成的な感じで良い面、時に悪い面もでてきますよ。
良い面は今回は置いておいて、たまには悪い面について話したいと思います。
コラムなので、今回は子ども達の写真ではなく、本部の猫 ロシアンブルーの「ひゅうが」君の写真を入れます(笑)
話をもどして…悪い面といいましたが、子ども同士の場合、悪い面といっても必ずしも「悪いこと」ではないんですね。
人間は自分の内の悪、外の悪と対峙して成長・生活していきますので、子どものうちに自分、他人との悪い面との向き合い方を学ぶことは非常に重要なことです。
一方、潔癖社会も人々の心の中で同時に増大しています。
そして、少子化ということもあり、子どもを守るという意識の高まりと同時に、その環境も事なかれ主義になりがちです。
型にはめられ、「コレが正しい」とか「トラブル回避」のレールを歩かされ、そこを歩む子どもは自ら考えることをやめてしまいます。子ども同士のケンカも大人があまり解決しすぎるのは良くないです。介入する場合、あくまで心同士の通訳に徹する。価値観のぶつかり合いですから、どんどんやったらいいと思います。
ただ、無意味なケンカもあります。それは、自分の主張だけして相手の意見を聞かないケンカです。
で、そう言うと私達は無意味さ、無駄も省こうとするんですけど、その無駄も大事だったりもします。無駄と思える中に自ら意味を発見することこそ本当は大事かもしれませんし、何でも合理的なのがいいわけじゃないですから。要は子どもの成長を信じることなんですかね。
世の中は正解や善悪がはっきりしていることばかりではありません。
一般的な善悪が本質とズレて認識されているれていることもたくさんあります(後述のアンパンマンなど)。
正義と悪の線引きは曖昧であり、光のあたり方によって違うのです。
ここで、アンパンマンを例に考えてみると…
基本的なイメージはアンパンマンは正義で、バイキンマンは悪です。
でも、バイキンマンは意地悪で嫌われ者だけど、いつもお腹をすかせています。そしてドキンちゃんもお腹をすかせていて、「よし!じゃあ俺が食べ物をどうにかする!」という結果、悪事を働いてしまいます。食べることは生活の質に関わり、時に生きるか死ぬかの重大事です。
それをアーンパンチで解決(?)するのがアンパンマン。
本当に正義はそれで良いのでしょうか?アンパンマン側にあるのは、「食べ物を奪われた」という自分側の視点のみです。まぁ、アンパンマンは悪事の動機を知らないので仕方ないかもしれません。
でも、視聴者の私たちは、バイキンマンがお腹をすかせて食料を求めているのを知っているのに、バイキンマンを一方的に悪として違和感なく捉え、排除してしまうのです。人の物を奪うのは一般的には悪いことなのは間違いないですけどね。でも、見るべきはそこだけじゃないです。
平和で食べ物に困らない所に暮らしているアンパンマンやふっくら太ったジャムおじさん。一方で食料の確保ができないバイキンマン達(生活の質・生きることががかかってる)。
アーンパンチで殴る前に『困っている』バイキンマンを理解すること、助けることが必要なのは明白です。表面的なこと、悪意だけ感じるのではなく、立場や気持ちを理解することで自らの憎悪感(不安)も減っていき、相手も自分も楽になります。
楽どころか、その理解は、アンパンマン自身も成長するというか、ヒーロー(人?)として格が数段上がるのは間違いありません。子ども同士のぶつかりも同じです。学び合い(学び愛)のパートナーになる。
そして!!
あのバイキンマンが作るハイテク機器と操作技術をアンパンマンの仲間になって提供してもらい…貧しい人もお腹を満たせるようなパン製造機、農業機械を作るなど本当に平和な暮らしが出来るでしょう!←考えすぎ(笑)
…ってそうなっては、アニメのストーリーが成り立ちませんが…。アンパンマンに気づきがないから、何十年もバイキンマンとバトルし子ども達のヒーローでいられるというブラックな部分もあります(=_=;)人に置き換えれば、ずっと理解し合えない人、学び愛がない人同士です。
こういう考え方をすると、パンが絡む当たり、レ・ミゼラブルみたいですよね(←このミュージカルが大好き)。バイキンマンがジャン・バルジャンでしょう。
このアンパンマンの解釈は作者の意図とは違うと思いますが、戦争体験が元になっているとあって、解釈次第でアンパンマンって奥が深いです。アンパンマンで教材作りたいってくらい(笑)
「質問!アンパンマンはキミさ~♪自分がアンパンマンだったらどうする?」
子ども達はどんな答えを出すでしょうか?
クラブで関わる子ども達には「○○が悪い!」みたいに何か、誰かを非難するだけでなく、自ら何をするか、できるか、また集団の中で長所と短所をぶつけ合い、その多様性の中で共に育つパートナーとどう向き合っていくのか…考えられる子になってほしいし、学童はそれを学べる場でありたいと思っています。
私自身も子ども達、保護者の方、職員、地域の方などどう向き合っていくか、自分の課題と成長点として捉えて保育に携わりたいと思っています。
最後に初登場のひゅうが君もよろしくです!たまーに看板猫として登場するかも?!
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